変形性膝関節症とO脚の関係

日本人にはO脚の人が多いですが、O脚の人は変形性膝関節症になりやすいといわれています。なぜ、O脚だと発症しやすくなってしまうのでしょうか。

その関係性についてまとめました。またO脚を矯正することができるのかどうかについても見てみましょう。

なぜO脚だと変形性膝関節症になりやすいのか

O脚の人は、足が曲がっているため、まっすぐ体重をかけることができなくなっています。知らず知らずのうちに、内側に体重をかけてしまっているため、膝の内側に体重がかかってしまいます。普通に歩行しているだけでも膝には体重の2~3倍の負担がかかるといわれていますが、O脚の場合は自分の体重と地面からの衝撃が膝の関節で激突するため、さらに負担がかかってしまうのです。

 

また、O脚は足以外にも影響があります。体内の筋肉のバランスをとろうとするため、筋肉が緊張してしまったり、腰痛や肩こりの原因にもなるといわれているのです。

O脚を予防・改善するために日常生活で注意すること

O脚は日常の悪い習慣から起こっていることが多いです。日常的になってしまっている習慣を変えるのは大変ですが、毎日の積み重ねでO脚も解消していきます。

 

・椅子に座るとき

膝をそろえ、足先を前方に向けます。内股にならないように注意しましょう。足を組むと足が内側をむいてしまうので避けましょう。

 

・床に座るとき

横座りなど体が曲がるような座り方は避けましょう。

 

・立っている時

つま先は45度外に開くようにします。片方の足に体重をかけず、両足均等になるようにして立ちましょう。

 

・歩き方

つま先を少し外側に向けて歩きます。つま先が内側に向かないように注意しましょう。

O脚を改善する体操

  • 足を5cmほど開いて立ち、つま先とかかとを並行にします。
  • 両ひざのお皿を外側に向けるように力を入れます。お尻の筋肉を使うようにしましょう。お尻以外の筋肉には力を入れないように注意してください。
  • 両太ももの内側の筋肉を使い、両ひざを近づけるように脚に力を入れ、3秒キープして力を抜きます。

 

これを10回繰り返します。1日3~5セット行ってください。

手術でもO脚は改善する!?

変形性膝関節症の治療の中で手術で治療をする方法というものもあります。高位脛骨骨切り術(読み方は「こういけいこつこつきりじゅつ」という読み方です)という手術でO脚の治療を行うのです。こちらは脛骨の形の形を変え、O脚を改善して膝の内側にかかる負担を軽減するものです。

 

骨がくっつくまでには時間がかかりますが、手術後はスポーツをしたり、肉体労働をしたりするようになるまで回復します。日常活動性が高く、膝の変形が中度までの人に有効な手術です。

O脚になってしまう原因と対策は?

O脚になってしまう主な原因は「下肢の骨のゆがみ」があげられます。様々なO脚矯正などがあり、先生によって様々な見解がありますが、私は股関節の内旋変位、脛骨(けいこつ)の外旋変位、足根骨のゆがみが原因と考えています。

足根骨とは足首から下の骨を言います。この骨は立位時、歩行時などに体を支える役割があります。細かい骨が何個もつらなって一つの「足」を形成しています。

 

過去に足首捻挫(あしくびねんざ)があったり、歩く・走る際に母指球で極端に蹴る癖のある人は徐々に足根骨の小さな骨にゆがみが生じてきます。足根骨がゆがむことで土台が不安定になるため、その不安定さを補おうとスネの骨(脛骨)が外側へ捻じれてきます。(脛骨外旋変位・けいこつがいせんへんい)

股関節は歩く、立つ、走る際にも力が入ります。力を入れた際には必ず内側へ回旋する力が加わります。そのため自然的にも股関節は内旋位になりやすく、股関節内旋変位、脛骨外旋変位が強くなるとO脚となってしまいます。

そのため、O脚を治すには股関節と脛骨の位置を正しい位置に矯正する必要があります。自分でおこなうO脚体操も効果的ですが、あまりゆがみが強い人はなかなかご自分で股関節内旋変位、脛骨外旋変位を矯正することはできないので下肢症状が得意な整体に行き矯正をかけてもらう方がよいでしょう。

また、足根骨のゆがみが強いといくら股関節内旋変位、脛骨外旋変位を矯正しても再び戻ってしまうので足根骨のゆがみを治すことも必要になります。

内転筋の筋力低下が原因という人もいますが、筋力があってもO脚になる人もいるので下肢の骨のゆがみが主な原因であると考えられます。

 

変形性膝関節症の方でO脚が強いと痛みと変形を助長させてしまいます。

膝の痛みをとる痛み止めの注射や湿布を続けていても痛みは多少和らいでもO脚の角度がある程度改善しない限り、再び痛みを誘発する可能性があります。そのためには変形性膝関節症の痛みを取るのと同時にO脚の矯正もおこなっていく必要があります。

骨切り術はO脚改善になる可能性がありますが、骨を削るというのは人工的に骨折をおこします。物理的にはO脚が改善しますが、完全に痛みが取れるケースとその後も痛みを伴う場合があります。骨を削る手術は大きな手術になるため、安易にはおこなわないほうが良いでしょう。