整形外科ではどんな検査で「変形性膝関節症」と診断されるの?

変形性膝関節症は、初期はあまり痛みを感じないこともあり、自分では気が付きにくい病気です。

関節リウマチなどほかの病気との違いを確認するためには、検査が行われますが、どのような検査があるのでしょうか。

なぜ検査が必要なのか?

高齢になって起こる膝痛の多くは変形性膝関節症だといわれています。とはいえ、外見だけで判断できるものではありません。膝の状態を確認し、ほかの病気との鑑別するためには検査が必要になります。

 

変形性膝関節症の中でも、進行状況によって治療方法は変わってきます。ですから初めに検査をして関節の状態をが把握していくことは、今後の治療の上でも最も大切になるのです。

問診

膝の痛みで整形外科などを訪れたときはまず問診をするのが普通です。今起こっている膝の腫れや痛みはいつから起こっているのか、どんな時に起こるのか、どのくらいの頻度で起こるのか、などを問診します。スムーズに診察を行うには、あらかじめまとめておくとよいかもしれません。

 

また、関節を直接触って、腫れや骨の変形を調べていきます。

本来は触診をおこなうべきですが、整形外科によっては一切触診は行わず問診、画像診断のみで変形性膝関節症と診断されることもあります。

レントゲン検査

関節の状態を確認するには、レントゲン検査(X線検査)が欠かせません。骨と骨の隙間が狭くなっていないか、骨棘(こつきょく)ができていないか、またO脚ではないかどうかなどを見ていきます。

ただし、レントゲンでは軟骨がはっきりと写りません。ですから、場合によってはMRI検査やCT検査などを行い、より詳しく関節の状態を調べることがあります。

血液検査

膝の痛みと関係ないと思われるかもしれませんが、血液検査も重要な検査です。血液の数値を見ることで関節リウマチや細菌の感染によって引き起こされる化膿性関節炎など、る他の病気がないかどうかを見ていきます。

 

変形性膝関節症であるかどうか、というよりはほかの病気ではないかどうかを調べるために行うという形ですね。

 

関節液の検査

腫れや痛みが出て、関節液、俗にいう水が溜まっている場合には、関節液を抜いて検査をすることがあります。

 

関節液の色や量、濁り具合などを確認します。また、水にほかのものが混ざっている場合もあります。こちらを検査することにより、関節の状態を確認し、ほかの病気との区別をするために行います。

変形性膝関節症の診断は医師によって異なる!?

変形性膝関節症は膝の軟骨がすり減って関節の隙間が狭くなり膝に痛みが起こる疾患だと言われています。

日本の法律では診断ができるのは医師のみです。

なので「この膝痛は変形性膝関節症である」と診断できるのは医師のみになります。我々鍼灸師などは診断はできません。しかし、Aさんという患者さんが膝痛を訴えていたとします。膝が痛いためB整形外科を受診。60代で関節の隙間が狭まっているので「変形性膝関節症です。」と診断されました。

しかし、その後痛みは治まってきました。膝も曲がります。正座もできます。ただ違和感がまだ少し残ります。そのため他のC整形外科を受診。「関節の間は少し狭まっているけど、正座もできるし現段階では変形性膝関節症と言えない」と診断されました。

このように医師によっても「変形性膝関節症」の診断基準が異なるため、本当に変形性膝関節症であるかどうかの判断が難しいことがあります。

50代前後以降の方はほとんどの方が膝関節の隙間は狭くなってきます。この状態では膝に痛みが出ていない方がほとんどです。

しかし、この状態で膝に痛みを感じれば「変形性膝関節症」と診断されることが多いのです。

関節の隙間が狭くなっても痛みを訴えない人が多いのに、痛みが出た時点で軟骨がすり減って隙間が狭まって変形性膝関節症・・・なんだか不思議な診断だと思いませんか?

単純な話をすると多くの方が50代以降関節の隙間が狭まってきます。その膝の状態で内側のスジを痛めたとします。しかし、整形外科へ行きレントゲンを撮ると「関節が狭まっていて膝の内側に痛みが出ているので変形性膝関節症です。」と診断されることが多いのです。

そのため、実際の診断と膝痛の本当の原因が異なる場合もあります。変形性膝関節症と診断され関節内にヒアルロン酸注射を何度もしたが改善せず、結果的に変形性膝関節症ではなく、膝の内側のすじが痛む「鵞足炎(がそくえん)」であったというケースもあります。

変形性膝関節症であるかどうかの判断は医師によっても様々です。

・関節が狭まった時点で変形性膝関節症

・関節の狭まりがあり、痛みが出ていれば変形性膝関節症

・関節の狭まりがあり、正座など曲げるのが困難である場合変形性膝関節症

・関節の狭まりがあり、関節内に腫れを伴う症状がある場合は変形性膝関節症

など医師によって様々な見解があります。そのため膝痛を感じ始めた初期段階では本当に変形性膝関節症であるかどうかの判断は難しいことがあります。

 

では初期段階でどのように判断すべきか?

変形性膝関節症の方の多くの場合初期段階では「動作開始時痛」があります。座ってから立つときに痛いなどの症状です。この症状があること。

次にかかとがお尻までくっつかないこと。うつぶせでやると太ももの筋肉が硬くてもかかとがお尻につかないことがあるので、仰向けで踵がお尻に着くか試してみましょう。変形性膝関節症の場合、関節包の炎症に伴い、関節内にも腫れが起きます。プラスして関節の隙間は狭まっていますから膝を曲げようとすると深くまで曲がらないことがほとんどです。そのため仰向けでかかとまでくっつく場合は変形性膝関節症の痛みではなく他の疾患での膝痛である場合があります。

 

変形性膝関節症の判断は医師によって異なる場合が多々あります。。ただし診断できるのは医師のみであるため医師が「変形性膝関節症」と診断をした時点で変形性膝関節症になります。しかし、現在感じている膝の痛みが変形性膝関節症による痛みでない可能性もあることを頭に入れておきましょう。