変形性股関節症の痛みを緩和するために何が良い?

変形性股関節症によって起きる痛みは、股関節の関節軟骨がすり減りや変形を起こし、周囲の関節包や骨膜が炎症を起こすことによる、股関節の器質的な傷害による痛みと、股関節の痛みや関節可動域制限、足の筋力低下により、身体の機能が低下をきたすことによって起こる痛みの助長や他の部位への負担など、二次的な痛みとがあります。

股関節の器質的な問題を解決するためには手術療法が選択されますが、手術を行わない保存療法でも痛みを緩和するための色々な治療が行われます。

整形外科での痛みを緩和する保存療法

整形外科では、痛みに対して、消炎鎮痛剤や湿布などが使用され、薬で痛みの緩和を図るとともに、股関節の痛みや炎症を助長する原因となる股関節にかかる負担を軽減するための治療が行われます。

毎日の生活の中で股関節にかかる負担を軽減するために、床へ座ることや立ち上がることなど、股関節に大きな負荷がかかる姿勢をとる機会を減らすために和式の生活の方は椅子やベッド中心の洋式の生活に変えること、歩くときに足にかかる体重を軽減するために杖を利用することなど、肥満の場合は体重を減らすことなど環境を整えることが推奨されます。

また、股関節の関節可動域制限や股関節周囲筋の筋力低下や筋萎縮などが見られる場合は、筋肉を温めて柔らかくする温熱療法や、ストレッチや筋力増強を行う運動療法などのリハビリテーションを行い、筋力低下による姿勢や歩行の崩れを予防、改善して身体への負担を軽減し、二次的に起こる痛みの緩和を図ります。

手術による痛みを緩和する方法

手術療法では、症状や年齢、全身状態や生活背景によっていくつかの方法から術式が選択されます。

筋解離術は、股関節周囲の緊張の高い筋肉にメスを入れ、股関節にかかる圧を軽減して痛みの緩和を図ります。

寛骨臼回転骨切り術、棚形成術、外反骨切り術、キアリー骨盤骨切り術、関節固定術などは、股関節は残したまま股関節の安定性を高める術式で、不安定な股関節にかかっていた負荷を軽減して痛みを緩和します。

人工骨頭置換術は、股関節の大腿骨頭自体を人工のものに置き換える術式で、痛みは大幅に緩和されます。

手術療法は様々な条件によって個人への適応が変わるため、医師と十分な相談のうえ検討する必要があります。

代替医療での痛み緩和

代替医療とは整形外科以外の治療法(鍼灸や整骨院、整体など)を言います。代替医療で変形性股関節症の治療を行う際は、治療院によって変形性股関節症への知識や治療経験の差がかなり大きいです。痛み止めのお薬などはどのこ整形外科に行っても同じようなお薬を処方されますが、鍼灸などの場合、どこの鍼灸院に行っても変形性股関節症院対して同じ鍼灸治療ではありません。100院あれば100通りの治療法になる可能性があります。保険適応の整骨院は電気治療、温熱療法、マッサージというパターンの院が多いためどこの整骨院に行っても同じようなパターンでの治療である可能性が高いです。もちろん勉強熱心な先生もいるので整骨院と言ってお全く違う治療法をしている所もあります。

代替医療で変形性股関節症に対する痛み緩和で重要になってくるのが股関節周辺の筋緊張緩和と関節包や滑膜の消炎鎮痛です。

変形性股関節症の方は中臀筋というお尻の筋肉が柔らかくなると痛みが緩和すると言われています。しかし、中臀筋(ちゅうでんきん)が弱くなっても変形性股関節症が助長されるともいわれています。そのため中臀筋を鍛えるトレーニングをするのですが、トレーニングをすると中臀筋(ちゅうでんきん)は硬くなってしまいます。鍼灸治療ではトレーニングで硬くなった筋肉を緩ますことができますので筋力が強くなりつつも柔軟性のある中臀筋(ちゅうでんきん)を保つことができます。結果、股関節は安定し、痛みの緩和にもつながります。

変形性股関節症になる方は股関節に負担のかかりやすい歩き方になってしまっている方が多いです。なぜそのような歩き方になっているのかというと、「股関節に負担のかかりやすいゆがみ方」になってしまっているからです。よく「歩き方が悪いのですかね?」としつもんされるのですが、歩き方が悪いというより「歩き方を悪くしているゆがみ」が原因の場合が多いです。骨盤のゆがみや足の骨のゆがみによって脊柱、股関節、膝関節、足関節など腰から足にかけての関節にかかる負荷のバランスが崩れ、股関節に大きな負荷がかかってしまうことがあります。このようなゆがみのある状態で歩いたりしていると股関節の軟骨同士がぶつかりやすくなり、関節包、滑膜の炎症が起きやすくなり痛みが増えます。

整体などで痛みを緩和する場合、腰から下肢にかけての矯正をおこなえる整体院を探すのが良いでしょう。

自分でできる変形性股関節症の痛み緩和の最善策は?

変形性股関節症に対する痛み改善でご自分にできる得策は私が考える上では「食事コントロール」です。これが何よりも得策だと思います。変形性股関節症を助長させる要因の一つに体重増加があげられます。確かに体重を減らしたほうが良いのですが、体重以外に「糖質過多」が痛みを助長している大きな要因です。太っている方は糖質が好きだという方がほとんどです。

糖質と痛みの因果関係を訴える整形外科の先生もいて、糖質制限をしただけで手術をしても痛みが改善しなかった患者さんが治ってケースもあると言っています。

私も日々の臨床で治りづらいと感じるのは糖質を良くとる人です。糖質過多の人は炎症反応が起きやすい状態で痛みがなかなか改善しません。血糖値の高い血液はわかりやすく言うと砂糖水のようにベタベタした血液になります。このような血液の場合、毛細血管が詰まりやすく毛細血管末端まで血液が行きづらくなります。結果、股関節内や関節軟骨に栄養がいきわたらなり、関節軟骨の水分量も減り、関節軟骨のすり減りを助長してしまいます。

よく頑張ってグルコサミンやコンドロイチンなどのサプリメントを一生懸命取る方はいますが、糖質過多の生活を送っていて、毛細血管が詰まった状態でサプリメントを飲んでも関節に軟骨成分が行きわたることはないでしょう。サプリメントに関してはどちらにせよ飲んだものが股関節にいって軟骨成分になるとは考えづらいです。詳しくはサプリメントに関する記事を参考にしてください。

 

糖質制限はお金もかからず、簡単な方法です。しかし、甘いものが好きな方にはかなり酷な方法かもしれません。しかし変形性股関節症は手術適応になる疾患です。できる限り州術をせずに痛みを緩和したいと感じている方は頑張って糖質制限してみましょう。