変形性膝関節症の骨切り術とはどんな手術?

変形性膝関節症の治療には、手術を行わない保存療法と手術を行う手術療法とに分けられます。

手術療法ではいくつかの手術方法から、症状や年齢などの条件に適した手術方法が選択され、そのうちのひとつに高位脛骨骨切り術という手術方法があります。

高位脛骨骨切り術とはどのような手術なのでしょうか?

具体的な手術の方法や入院期間、手術後の流れ、予後などを詳しく説明していきます。

高位脛骨骨切り術とは?

俗にHTOと呼ばれる手術法です。

変形性膝関節症で膝の内側の関節軟骨がすり減り、O脚変形が見られるときに、脛骨の一部分を切り取る、もしくは切り込みを入れて骨の角度を矯正することで、膝の内側にかかっている負荷を外側へと分散する方法です。

脛骨の骨を切り取った部分には、いずれ自分の骨へと変化する特殊な人口骨を入れ、金属製のプレートで固定します。

骨の癒合に時間がかかるため、入院期間は病院によっても異なりますが約1~2カ月となります。

高位脛骨骨切り手術後の経過

手術翌日からベッド上で軽く足を動かすリハビリが始まり、手術後2日目からはリハビリ室で可動域訓練や筋力増強訓練、車椅子への移乗練習、日常生活動作練習、下肢に荷重をかけずに平行棒などを使用しての立位・歩行訓練を行います。

骨がくっつかないうちは足に荷重をかけることができず、手術後1週間程度から徐々に足に荷重をかけていき、完全に体重をかけられるのは手術後1か月~1カ月半程度たってからとなります。

2~3週間程度で両松葉づえ歩行、3~4週間程度で片松葉づえ歩行と段階を踏んでリハビリを実施していきます。

骨の癒合の状態とリハビリの進み具合にもよりますが、1カ月半程度で一本杖の使用、もしくは自力で歩行できるようになり、自宅退院に向けて階段昇降練習や日常生活を想定しての動作練習などを行い、1~2カ月で退院となります。

高位脛骨骨切り術の予後

自分の骨を温存できるため、手術後も運動制限がなく、スポーツや立ち仕事、活動的な趣味を行うことも可能です。ただし、足に荷重をかけられない期間が長いため、下肢の筋力が戻り、膝周囲の違和感や痛みがなくなるまでには半年程度要します。

骨切り術の適応は60歳以下であること、変形性膝関節症の症状が進行期であること、入院のために長期休暇をとれることなどが条件となります。