半月板損傷の縫合術とは?

半月板損傷の手術法は切除術と縫合術とがあります。以前は切除術が積極的に行われていましたが、最近では半月板を温存できる縫合術が選択されるようになってきました。しかし、縫合術は断裂の部位や種類によって適応が困難ケースもあります。縫合術とはどのような手術なのでしょうか?詳しく解説していきます。

半月板縫合術の適応

以前は、変性が進んでいない半月板の辺縁部の縦断裂のみに対して実施されてきましたが、最近では一部の横断裂や水平断裂でも行われることがあり、縫合術の適応は広がってきています。円板状半月板の断裂では、中央部分は切除しますが、辺縁部は縫合術が行われます。適応とならないのは弁状断裂や著しい変性断裂の場合で、縫合しても修復が望めない場合に切除術が行われます。

半月板縫合術の種類

・Inside-out法

縫合術では最も一般的に用いられる方法で、膝関節の中から半月板に針と糸を刺し、関節の外へ出してから縫合します。関節の外へと出す際に、皮膚切開を加える必要があります。広い範囲に糸を通すことができるので、広い範囲の断裂に有用です。

 

・Outside-in法

関節の外から針と糸を半月板に刺して縫合し、再び関節の外へ出してから縫合します。関節の外へ出すために皮膚切開が必要です。半月板の前節の断裂に用いられることが多く、しっかりと縫合が行なえる垂直縫合(大腿骨と脛骨との上下間で糸を行き来させて縫う方法)が行いやすいという利点があります。

 

・All-inside法

皮膚切開を行わずに関節の中のみで半月板を縫合する方法です。身体への負担が少なくて済みます。主に後節の損傷で、断裂の長さが1~2cmまでの場合に選択されます。

半月板縫合術のメリットとデメリット

半月板縫合術は関節鏡視下で行われますが、縫合の方法によって皮膚切開を行う必要があります。入院期間は2週間程度で、切除術が最短4日程度で退院できるのに比べて長い期間の入院が必要となります。また、縫合した半月板がくっつくまでには6週間必要であり、膝関節への荷重制限や屈曲制限があるため、術後翌日より膝関節への荷重が可能な切除術と比べると術後のリハビリテーションに時間を要し、スポーツ復帰までには4~6カ月程度要します。

 

縫合部が修復すれば、自分の半月板を温存できるので関節軟骨への負担がかからず、変形性膝関節症となるリスクは軽減します。しかし、縫合術後に再断裂を起こすケースも多く、再断裂となった場合は損傷部を切除しなければなりません。縫合術の方が切除術に比べてスポーツ復帰率が高いということも言われています。

半月板縫合術も医師によって技術の差が大きくでます。技術の高い先生だといかに膝周辺の軟部組織を傷めることなく縫合できるかを考えながらおこなってくれます。半月板を縫合する技術も必要ですが、膝周りの軟部組織に傷をつけてしまうと、その後のリハビリの際に痛みをともなったり、手術をしたものの痛みがとれないといったケースもでてきます。

当たり前のことですが、やはり臨床数の多い先生に手術を依頼した方がよいでしょう。

スポーツを現役でしている人は、一刻も早く治したい気持ちが強く手術を早期に希望する方が多くいます。しかし、焦ってすぐにできる医師を探してしまうと術後の結果が思わしくない場合があります。臨床数の多い医師は人気が高くなかなか手術を受けられないというデメリットがあります。しかし、知り合いの伝手などで手術を早めてもらえる場合もあるのでまずは知り合いに色々と相談してから臨床数の多い医師に早期に治療してもらうう手立てはないかを考えたほうがよいでしょう。

 

また、臨床数の多い医師の手術予約をし、それまで数か月かかるようでしたらその間に鍼灸や整体など代替医療を試してみるのも良いと思います。手術適応と言われながら代替医療で回復するケースも多いので試してみる価値は大いにあると思います。

症状について詳しくはこちら

半月板損傷の治療

関連記事