半月板水平断裂ってどんな状態?

半月板損傷には断裂の仕方によって水平断裂、縦断裂、L字型断裂、バケツ柄断裂、横断裂など、いくつかに分類されます。水平断裂とはどのような状態なのでしょうか。詳しくみていきましょう。

半月板の水平断裂とは

半月板の組織に対して水平に断裂する場合です。上から見ても何もないように見えますが、内部では半月板を2枚にスライスするように断裂を起こしています。

水平断裂は、50~60歳代以上の中高年に多くみられます。加齢とともに、半月板の組織にも老化がみられるようになり、変性を起こして水分を失って弾力がなくなります。半月板は傷みやすくなり、繰り返しかかる膝への負荷によって、水平断裂を起こす経緯が多くみられます。

内側半月板の後節(半月板を3つに分けた後ろの部分)でよくみられ、水平断裂が起こった最初のうちは断裂部分も小さく、症状も軽いことが多いですが、長期間にわたって負荷がかかり続けることで徐々に断裂範囲が大きくなり、関節面に達すると大きな症状が出てきます。このように、水平断裂は、若年者のスポーツ時に、ジャンプやターンとともに膝を捻って1回で断裂をきたす半月板損傷とは違って、加齢の条件と繰り返し重なる負荷によってもたらされる断裂です。

MRI画像上では、半月板は黒く写り、水平断裂を起こしている部分は、半月板の断面を横切るように白く線が入ってみえます。

整形外科での治療

消炎鎮痛剤などの薬物療法や、物理療法や運動療法などのリハビリを行っても改善がみられない場合、痛みや膝の不安定感、違和感など日常生活に支障をきたす症状が見られる場合は手術が行われます。水平断裂は半月板を2枚にスライスした形になっているので、上下の半月板でどちらか傷みの激しい方を切除し、安定している方を残すという切除手術、または、断裂部分を縫い合わせて温存する縫合術のどちらかが選択されます。最近はできるだけ、半月板は温存した方が良いという流れから、骨髄由来のfibrin clot(フィブリンクロット)を縫合部に移植して半月板の断裂部の修復を促す縫合術が積極的に行われるようになってきています。

膝の痛みの原因が水平断裂ではなく半月板のズレであることもある

膝の痛みを訴え,MRI検査をして半月板水平断裂と診断されたとします。この場合、水平断裂していることが膝の痛みの原因と考えられますが、半月板は痛覚がないことから水平断裂の部分が痛みを起こしていないこともあります。水平断裂を起こしてしまうというのはその部分に負担のかかる動きになってしまっていること、半月板の位置がズレて負担のかかる位置にになってしまうのが原因です。

そのため、身体の連動性を取り戻し半月板に負担のかかる動きを改善したり、半月板の位置を正すことによって水平断裂の部分が改善しなくても膝の痛みから改善できるケースはよくあります。

半月板に水平断裂があったとしても膝に痛みがなくなれば普通の生活を送ることが可能です。膝に負担のかかる動き、ズレを改善するのが良いでしょう。なかなかご自分のセルフケアでは難しいため、足に詳しい専門の医療機関に相談することをお勧めいたします。

 

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半月板損傷の治療

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