アキレス腱ってどんな組織?役割?

小学校時代から、「運動する前にはアキレス腱を伸ばしましょう」という準備体操でお馴染みのアキレス腱ですので、誰でもアキレス腱という名称は知っているでしょう歩く、走る、ジャンプするなど、アキレス腱は足を使う動きに重要な役割を果たしています。アキレス腱とはどのような組織なのか、どのような役割をしているのかをみていきましょう。 

アキレス腱とは

ふくらはぎの筋肉である腓腹筋、ヒラメ筋の踵に近い部分をアキレス腱といいます。腓腹筋は膝関節を跨いで膝の上部と膝の下部と、2ヶ所に付着している筋肉で、「二つの頭(付着部)を持つ筋肉=二頭筋」です。ヒラメ筋は膝の下部に付着しています。腓腹筋の二頭とヒラメ筋の一頭を合わせて二つの筋肉は下腿三頭筋と呼ばれています。 

 

下腿三頭筋は踵の上部で、アキレス腱となり踵に付着しています。アキレス腱は約15センチの長さがあり、靭帯で最も強靭な腱です。踵の少し上を触るとつまんで確認できる硬い筋状の組織です。

アキレス腱という名の由来

アキレス腱という名称の由来は、ギリシャ神話の英雄アキレウスからきていると言われています。母が我が子アキレウスを不死身の身体にするために川の聖流につけましたが、母がつかんでいたアキレス腱だけは聖流につかりませんでした。その後、英雄となったアキレウスはアキレス腱を弓で射貫かれて死んでしまいます。この伝説から、日本語では「アキレス腱=致命的な欠点」という言葉の使われ方もします。 

アキレス腱の役割

アキレス腱は足関節の底屈(足首を下に伸ばす動き)と、着地した時に踵にかかる衝撃を調整する作用があります。アキレス腱の元となる、腓腹筋は膝を伸ばす時(伸展時)に足関節の底屈に働き、ヒラメ筋は膝屈曲時に足関節の底屈に働きます。アキレス腱は、腓腹筋、ヒラメ筋の二つの筋肉とともに、足関節の底屈に働いています。 

 

歩く時や走るときに着地してから蹴り出すまでの足の動き、ジャンプするときに地面から足が離れるまでの足の動き、泳ぐときに足首を伸ばしてキックする動きなど、運動する際には必ずアキレス腱が関わっています。 

 

しかし、アキレス腱自体が伸び縮みしてパワーや持久力を発揮しているわけではありません。実際に筋肉が伸び縮みしているのは腓腹筋やヒラメ筋の下腿三頭筋です。アキレス腱は下腿三頭筋の伸び縮みに合わせて伸張され、踵へ加わる衝撃のブレーキを掛ける作用にも働いているのです。 

アキレス腱のストレッチ?

私たちが小学校から続けてきたアキレス腱を伸ばしている思っていた準備体操は、実はアキレス腱を伸ばすのではなく、下腿三頭筋を伸ばすための体操なのですが、下腿三頭筋の柔軟性が失われて硬くなってしまうと、当然アキレス腱への負担は増してしまいます。ですから、アキレス腱への負担を減らすために大切な体操であることに変わりはないのです。