股関節の構造(関節と筋肉)

股関節とは?

股関節は太ももの骨である大腿骨(だいたいこつ)の大腿骨頭(だいたいこっとう)が一般的に骨盤と言われる骨・寛骨(かんこつ)の寛骨臼(かんこつきゅう)にはまるような形で形成されています。

大腿骨頭は丸い形をしており、このような関節を「球関節」と言います。球関節の特徴は様々な方向に動かすことができるので股関節も曲げる・伸ばす・外側に開く・内側に閉じる・内に回す・外に回す動作ができます。

大腿骨頭、骨盤臼の表面には軟骨があり、衝撃を吸収する役割をになっています。大腿骨頭面の軟骨は2.5mm 臼蓋面は2,0mmと大きな関節の割には軟骨の厚さは決してぶ厚いとは言えない構造になっています。

股関節の筋肉

膝関節や肘関節のような、曲げる・伸ばすしかできない関節と比べ、股関節は非常に多くの運動方向を持ち合わせています。また座る・歩くときなど上半身を支える必要があるため、股関節の周囲には非常に多くの筋肉が存在します。この股関節周囲の筋肉を、いくつかのグループにわけてご紹介します。

腸腰筋

腸骨筋、大腰筋、小腰筋という3つの筋肉をまとめて腸腰筋と呼びます。腰椎や骨盤から大腿骨に向かってついている筋肉であり、脚を前に出したり、太ももを持ち上げたりといった股関節を曲げる(屈曲する)運動に関与する筋肉です。腹腔の後ろで、脊椎の運動にも関わる筋肉であるため、深腹筋と呼ばれることもあります

大腿内転筋群

主に太ももの内側を走行している筋肉であり、恥骨筋、短内転筋、長内転筋、大内転筋、薄筋の5種類があります。筋肉の作用としては、両脚の股を閉じる(内転する)作用が主となる筋肉ですが、姿勢によっては脚を前に出したり、後ろに下げたりに関与することもあります。開脚ができないような身体が硬いという人は、この内転筋群が硬いことが多いです

殿筋群・大腿筋膜張筋

殿筋群には、大殿筋、中殿筋、小殿筋があります。大殿筋はお尻の部分の非常に大きな筋肉であり、脚を後ろに伸ばす、股関節の伸展に作用する筋肉です。とても力のある筋肉であり、歩行時の推進力を生み出す源でもあります。中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋は、主に脚を外に開く、外転に作用する筋肉です。また、歩行時の骨盤の制御に欠かせない役割を持ち、身体の横揺れを防止します。

深層外旋六筋

深層外旋六筋は、梨状筋、上双子筋、下双子筋、大腿方形筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋の6つがあります。その名の通り、股関節を外向きに捻る外旋動作に関与する筋群です。

大腿四頭筋・縫工筋

大腿四頭筋は大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋という4つの筋肉の総称です。このうち、股関節の運動に関与するのは大腿直筋のみであり、残りの3つは膝関節の運動に作用します。大腿直筋は股関節を曲げる(屈曲する)動作、そして残りの3つの筋とともに膝関節を伸ばす(伸展する)動作に作用します。大殿筋とともに、前方への推進力を生み出すために重要な筋肉です。縫工筋も股関節と膝関節の両方に作用する筋肉であり、股関節の屈曲、外転、外旋、そして膝関節の屈曲に作用します。

ハムストリングス

ハムストリングスは太ももの後ろ側を通る大きな筋肉である大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋の3つの総称です。これらの筋肉も股関節、膝関節の双方に寄与し、太ももを後ろに伸ばす股関節伸展と、膝関節の屈曲に主に作用します。前屈時などの太ももの後ろ側がつっぱるという人は、このハムストリングスの柔軟性が低下しています

股関節は体の中で最大の関節であるため多くの筋肉に覆われて保護されています。