股関節全体が痛む疾患とは?

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股関節の痛みを訴える疾患で、特にこの部位が痛むということはなく、その方の症状の出方によって前側が痛んだり、外側が痛んだり後ろ側が痛んだりします。症状の進行具合により前側のみ痛む場合もあれば股関節全体が痛む場合もあり、一概に「この部位が痛むから○○症」とはなりません。下記にあげたものは股関節そのものの疾患で整形外科で診断される代表的な疾患です。

 

変形性股関節症

股関節の痛みの原因として、代表的な疾患です。骨盤より上の重さを受け止める股関節で、さまざまな原因によって関節軟骨がすり減ってしまうことで痛みを招きます。女性に多い疾患であり、加齢とともに発症リスクが高まります。

 

臼蓋形成不全

股関節は骨盤側の寛骨臼と、大腿側の大腿骨頭によって構成されています。このうちの寛骨臼の形が不十分である病態です。寛骨臼の体重を受けることができる接触面が小さくなるために、関節軟骨への負担が増大し、変形性股関節症の危険性を高めます。

 

股関節唇損傷

寛骨臼の縁を覆う線維軟骨であり、股関節の安定化を高めているのが股関節唇です。この股関節唇が損傷されることで、運動時に痛みや違和感が出現します。

 

大腿骨頭壊死

大腿骨頭が何らかの原因よって壊死してしまう病態です。大腿骨頭が壊死することで、体重を支えきることができず、圧壊してしまい疼痛が起こります。骨折のような外傷に引き続いて起こるような症候性大腿骨頭壊死と、原因が明らかではない特発性大腿骨頭壊死があります。特発性大腿骨頭壊死は、指定難病でもあります。

 

大腿骨頭すべり症

思春期の成長が盛んとなる時期に大腿骨頭の骨端線がずれてしまう病態です。股関節の痛みを伴う場合とそうでない場合があり、その他に異常歩行や膝関節の痛みを呈します。女児よりも男児に多く、また肥満児のほうがリスクが高いとされています。

 

 

 

関節リウマチ

股関節だけでなく、全身の関節の炎症や痛みを引き起こす自己免疫疾患です。関節の痛みだけでなく腫れやこわばりを伴い、朝に動かしにくいという特徴があります。特に30歳代〜50歳代の女性に多い疾患です。

 

これらの疾患は病態が進行してしまえば手術適応になる疾患です。あまり痛みを我慢せずに早めに治療を開始することをお勧め致します。