股関節とひざ、両方が痛くなる人は中殿筋、小殿筋をほぐすべし!

変形性股関節症を患っている方が膝の痛みを訴えることがあります。「単純に股関節をかばっているから膝が痛くなるのだと」考えがちなのですが、1つの原因が股関節の痛みと膝の痛みを引き起こしているケースもあります。

中殿筋前部線維、小殿筋前部線維は股関節の痛み、ひざ関節の痛みをを引き起こす

股関節の外側に付着する中殿筋前部線維、小殿筋前部線維という筋肉が硬くなると、骨盤は前傾姿勢(でっちり姿勢)になります。骨盤が通常の位置にある時は、股関節の関節軟骨の一番厚い部分に上半身の体重圧はかかるようになっていますが、骨盤前傾姿勢でいると股関節の関節軟骨の薄い部分に上半身の体重圧がかかりやすくなり、軟骨がすり減って軟骨下骨まで達すると股関節内の痛みをひきおこします。さらに骨盤前傾は腰椎の前弯(反り腰)を強め、椎間関節や仙腸関節にも負担をかけ、腰痛や鼠径部痛(股関節への放散痛)を引き起こします。

さらに、中殿筋前部線維、小殿筋前部線維が硬くなると太ももの骨である大腿骨を内側へ回旋(内旋)させます。大腿骨が内旋すると相対的にスネの骨(脛骨)は外側へ回旋してしまいます。(外旋)

太ももが内側へ回旋し、スネの骨が内側へ回旋することで膝にはねじれを引き起こすことになります。捻じれた膝になると、膝のクッションである膝蓋下脂肪体(しつがいかしぼうたい)という組織の通るトンネルが狭くなります。膝蓋下脂肪体はとても痛みに敏感な組織であるため、トンネルが狭くなり通りづらくなると傷がつき、膝に痛みを引き越します。

 

中殿筋前部線維、小殿筋前部線維が硬くなると股関節痛、膝痛、さらには腰痛も引き起こす非常に厄介な筋肉です

股関節痛、ひざ痛、腰痛のある人は中殿筋前部線維、小殿筋前部線維をほぐせばよい?

確かにほぐせば一時的に股関節痛やひざ痛、腰痛は改善する可能性があります。しかし中殿筋前部線維、小殿筋前部線維が硬くなってしまう理由が様々あります。

 

例えば体幹の歪みにより左に傾いてしまっている上半身を支えるために右の中殿筋、小殿筋がつっぱっているという事もあります。この場合に中殿筋小殿筋を緩めても体幹の歪みは取れていないため、再び痛みを引き起こすか、バランスが悪くなってもっと痛くなる可能性もあります。

 

中殿筋前部線維、小殿筋前部線維が硬いからただ単に揉んだり、鍼を直接して筋肉を緩めるのではなく、その筋肉がなぜ硬くなったのかを調べて、その部位を完全させるための治療をおこなうことで根本から股関節痛、ひざ痛の改善につながります。