変形性股関節症の治療

変形性股関節症とは?

変形性股関節症とは、股関節に起こる変形性関節症のことを言います。

発症すると、主に股関節の痛みに始まり、進行すると股関節の動きが悪くなって、歩行や日常生活動作が行いにくくなっていきます。

変形性股関節症を詳しく知るには股関節の構造をしっかりと理解したほうが良いのでまずは股関節の仕組みからご説明します。

股関節の仕組み

股関節は人間の身体の中で一番大きな関節であり、二本の足の付け根部分に当たる関節です。身体を支える役割の他、歩く、走る、階段を上り下りする、しゃがむなど様々な動作の要となっている関節で、大きな負荷がかかっています。

股関節は骨盤と大腿骨から成っており、骨盤側の寛骨臼・かんこつきゅう(骨盤臼蓋・こつばんきゅうがい)に大腿骨側の大腿骨頭(だいたいこっとう)がはまり込むような形をとっています。

その寛骨臼と大腿骨頭の間でクッションの役割を果たし、体重を支えることや動作時にかかる負荷を和らげて関節が滑らかに動く働きを担っているのが関節軟骨です。

変形性関節症とは?

関節の間でクッションの働きを担っている関節軟骨が、様々な要因により負荷がかかって軟骨細胞の変性やすり減りを起こすと、関節軟骨の組織が破壊されます。関節軟骨の破壊が進み、関節軟骨の周りの組織が炎症を起こし、骨破壊などの関節の変化が進んでいく状態を変形性関節症と言います。

軟骨は自己修復することは難しいため、対処しなければ病状は進行していきます。

変形性股関節症は、骨盤臼蓋(こつばんきゅうがい)と大腿骨頭(だいたいこっとう)の間の関節軟骨がすり減り、いろいろな関節の変化を起こす病気です。

先天的な股関節の疾患や外傷、他の疾患に伴う二次的な要因で引き起こされるものと、明らかな原因がなく、加齢に伴って起こると言われているものとに分別されます。

変形性股関節症の分類

一次性変形性股関節症

一次性変形性股関節症は、明らかな原因疾患がなく変形性股関節症を発症するもので、欧米人に多いとされています。主に加齢に伴って発症すると考えられています。

50歳以降に多く発症するといわれています。

 

 

 

二次性変形性股関節症

二次性変形性股関節症は、

・先天性股関節亜脱臼

・先天性臼蓋形成不全

・頚体角異常、

・外傷

などの股関節の物理的な形成に問題がある場合や、代謝性異常、特発性大腿骨頭壊死、炎症疾患などの疾患に伴う二次的なもので、日本人の変形性股関節症のほとんどがこれに当てはまります。特に女性に多くみられます

症状

変形性股関節症は発症初期から痛みが起こるのではなく、脚の付け根の周囲や臀部、太腿部、膝周囲に痛みや違和感が出てきます。そのため、特に気にすることなく生活ができるため、変形性股関節症の前駆症状だということを見落としがちです。徐々に進行していくに従って痛みが増すようになり、靴下をはく、しゃがむなどの動作が行いにくくなります。やがて、股関節の拘縮が起こり、脚の左右の長さに差が出はじめ、跛行と呼ばれる足を引きずるような歩行が目立つようになります。

進行の段階によって、前股関節症、初期股関節症、進行期股関節症、末期股関節症と分類することができ、症状もそれぞれの段階によって変化します。

 

前股関節症の症状

変形性股関節症の症状が現れる一歩手前の状態です。

レントゲン上では、股関節の形状に異常が認められますが、骨盤と大腿骨頭の間でクッションの役割を担っている関節軟骨にはまだ異常が認めらない状態です。

長い時間立ち仕事をしたり、歩いたりした時に股関節周囲が痛むことがあります。

 

 

初期股関節症の症状

関節軟骨のすり減りや変形などが見られ、骨盤と大腿骨頭の間の隙間がやや狭くなっている状態です。

立ち上がり時、起き上がり時、歩行の開始時など、股関節に大きく体重がかかる時や、股関節が大きく動く時に痛みが生じます。

動き始めに痛みが出ることが多いですが、休憩すると痛みは和らぎます。

前股関節症、初期股関節症の段階で、先天性臼蓋形成不全が原因の場合は、足りない臼蓋を自分の骨盤の骨で補う骨切り術という手術を行う場合があります。

 

 

進行期股関節症の症状

関節軟骨のすり減りや変形が進んで、関節の隙間も非常に狭くなっている状態です。大腿骨頭(だいたいこっとう)や骨盤の臼蓋(きゅうがい)がとげ状に変形する骨棘形成(こつきょくけいせい)や骨に空洞ができる骨嚢胞(こつのうほう)、骨が異常に硬くなる骨硬化(こつこうか)などの骨の変形もみられるようになります。

動き始めだけではなく、歩行中や動作中も痛みを生じるようになり、痛みの程度も増してきます。股関節の動きも制限され、股関節を大きく曲げたり開いたりしなければいけないあぐらや正座、床にしゃがむなどの動作や、足の爪を切る、靴下をはく、大きな段差の昇降などが行いにくくなります。

 

 

末期股関節症

関節の隙間が完全になくなり、骨の骨棘形成(こつきょくけいせい)や骨硬化(こつこうか)、骨嚢胞(こつのうほう)などの変形も顕著に現れ、関節全体の変形が認められます。

この段階では、関節の拘縮が起こり、著しく関節の動きが制限されます。骨盤の傾きが生じると左右の足の長さに差が出るようになり一方の肩を大きく下げながら足を引きずるようにして歩く跛行という歩行が目立つようになります。

歩行中や動作中だけではなく、安静時や夜間寝ている時にも痛みが生じるようになり外出や家事動作、日常生活動作に支障をきたすようになります。

整形外科では初期から末期までの段階で、痛みや日常生活動作の改善を目的に、筋解離術、骨切り術、人工股関節置換術などの手術が行われます。関節、骨の状態や年齢、体力などを考慮してそれぞれの術式が選択されます。

 

 

変形性股関節症の二次的な症状

変形性股関節症では、股関節が変形し、体重を支える面が変化するため、姿勢のバランスが崩れて左右非対称な姿勢となります。

今まで股関節と周囲の筋肉で支えていた体重が十分に支えられなくなるため、腰や背中、膝など他の部位にも大きな負担がかかり、痛みを生じることがあります。

また、股関節の動きが制限され、痛みで動けなくなることで、股関節周囲の筋肉を動かす機会が失われ、筋肉が硬くなることや筋力低下が起こります。そのため、股関節周囲だけにとどまらず、臀部(お尻)や大腿部、膝など脚全体に痛みが出てきます。

痛みが強く、日常生活もままならなくなると外出する機会も減り、家にこもりがちとなります。精神的なストレスも加わり、痛みに対して過敏になったり、動くことが億劫になったりするとやがて寝たきりになってしまうという悪循環を起こします。

肥満や廃用性の筋力低下、血液などの循環が悪くなる原因ともなり、動脈硬化を起こして虚血性心疾患や脳血管障害などを発症するリスクも高まります。

 

このように症状を聞くだけではお先真っ暗になってしまう変形性股関節症ですが、変形性股関節症とうまく付き合えば決して寝たきりになることもありませんし、旅行に行けたりスポーツを楽しめたりすることもあります。実際に私の患者様でも歩くのもままならないほどの痛みだった方がバドミントンを続けたり、遠方へ旅行に行けたりすることもあります。

 

 

整形外科ではどんな治療をする?

 

整形外科で行われる治療は大きく分けて手術を行う治療と手術を行わない治療とがあり、手術を行わない治療を保存療法といいます。

保存療法は、股関節は温存したままの状態であるため、変形性股関節症の根本的な原因であるすり減った関節軟骨の改善は行えません。変形性股関節症によって起きている痛みや筋力低下、関節拘縮などの二次的な症状に対しての対処療法が行なわれます。

保存療法には薬で痛みを抑えることや、股関節の負担を減らすための生活改善やリハビリなど、いくつかの治療法があります。

 

変形性股関節症の保存療法

  1. 薬物療法

消炎鎮痛剤などの飲み薬、塗り薬、座薬、湿布、注射などの薬を使用して痛みや炎症を抑えます。寝られないほどの痛みや四六時中痛むなどの強い痛みがある場合は、薬で痛みをコントロールすることによって楽に動ける時間ができ、生活の質の改善や痛みによるストレスの緩和を図ることができます。

  1. 生活改善

日々の生活の中で股関節への負担を少なくすることは非常に大切です。肥満傾向の場合はダイエットを行う。畳の生活中心の方は椅子やベッドの生活に変える。重いものを持たないようにしてカートや杖などを利用する。激しい運動や長時間の立ち仕事は行わない。ヒールのある靴や革靴は避け、衝撃を和らげるクッション性の高い靴を選ぶ。など、股関節をいたわることを意識して生活することが必要です。

  1. 温熱療法

筋肉の短縮、萎縮などから起こる慢性的な痛みがある場合には、ホットパックやマイクロ波などを利用して温めることで循環が良くなり、筋肉がほぐれ、痛みを緩和することができます。

  1. 運動療法

硬くなっている筋肉をリラクゼーションやストレッチで柔らかくし、関節可動域訓練で関節の動きを十分に確保したうえで、筋力低下のある筋肉に対して筋力増強訓練を行います。筋力をつけることや関節の動きを修正することで股関節にかかる負担を軽減して痛みの緩和や運動性の改善を促します。

手術になるケースとは?

治療はまず、股関節に負担をかけない生活様式に変更することから始めます。

同時に肥満が見られ、股関節に負担をかけている場合は体重のコントロール、筋肉の異常な緊張や筋力低下が認められる場合は運動療法や温熱療法なども行われます。

しかし、「これらの治療を行っても症状が変わらない場合」、「症状が進んで痛みが強く、痛み止めの薬を服用しても眠る時も痛くて寝られない、じっとしていても痛くて動けないなど、著しく日常生活に障害をきたしている場合」、「先天性骨盤臼蓋不全があり、症状はまだ顕著に現れておらず関節の変形も進行していないけれども、これからの生活を考えて手術する場合」があります。

 

 

 

手術を考える際に考慮すること

手術の適応となるタイミングは、レントゲンの画像診断から症状の進行具合や本人の訴えを元に、痛みの強さや日常生活にどのくらい支障をきたしているか、仕事への影響、年齢、他の疾患の有無、体力などの全身状態、家族背景などの色々な側面を考慮して、手術をしたほうが良いと医師が判断した場合に、本人と家族の希望があってはじめて手術の適応となります。 

手術を行う際には入院管理となり、その後のリハビリテーションも必要となってくるので、仕事をしている場合は長期の休みをとらなければならず、入院中の身の回りのサポートをしてくれる介助者も必要です。

充分に医師や家族と相談し、入院期間、手術様式、その後の生活、注意点など、納得した上で手術を受けることが望ましいと言えます。

 

 

変形性股関節症を手術なしで治す方法は?

変形性股関節症の場合、進行が進んでしまうとどうしても手術適応になってしまう可能性が高くなります。残念ながら整形外科の保存療法ではあまり痛みの改善はみられないケースが多いです。

しかし、整形外科で手術適応と言われても、当院の施術を受けて手術なしで改善された方も多くいらっしゃいます。

現在、変形性股関節症の痛みでお悩みの方は一度当院へ治療にいらっしゃってください。

 

 

当院での治療

足の痛みの治療院の変形性股関節症に対するアプローチは①股関節周りの筋緊張の除去②股関節の異常角度の改善③自然治癒力のアップをおこなっていきます。

 

①股関節周りの筋緊張の除去

変形性股関節症になると痛みをかばうために、臀部(おしり)や内また(内転筋)、太ももの付け根(鼠径部)の筋肉が固くなってきます。これらの筋肉が緊張すると「筋肉のけん引痛」が起こり股関節の痛みが強くなります。変形性股関節症の初期段階の方は「股関節周りの筋肉のけんいん痛」を取るだけでも痛みの改善がみらえるケースも多々あります。

また、変形性股関節症の場合、股関節周りの筋肉が緊張することにより関節の間がさらに狭まる力が働いてしまい、軟骨同士がぶつかりやすくなってしまうので筋肉の緊張緩和をしておくことはとても重要になります。

当院では股関節周りの筋肉の緊張を取るために鍼(はり)治療をおこないます。鍼(はり)というと怖いイメージを持つ人もいますが、当院ではとても細い鍼を用いて治療をおこなうので痛みをほとんど感じません。細い鍼(はり)をもちいますが、特殊な鍼治療をおこなうため、痛みを感じずに筋肉の緊張ががその場で和らぐのを感じることができます。

 

②股関節の異常角度の改善

なぜ変形性股関節症の場合、軟骨同士がぶつかりあってすり減ってしまうかというと、骨盤のゆがみと大腿骨頭のゆがみが原因と言われています。

そもそも、股関節という関節は上半身と下半身をつなぐ関節ですので大変強靭な関節でそんなに簡単には壊れない構造になっています。しかし、体重がかかっても壊れないのは骨盤の位置、大腿骨の位置が正常の位置にある時です。股関節の頚体角という角度が通常の角度(130度)ですと200キロの荷重に対して、股関節の軟骨部分にかかる荷重は1㎠あたり6キロといわれていて、この重さだと軟骨に損傷が起こることはありません。

デスクワークで座っている姿勢が悪い。床で横座りをするくせがあるなど日常生活の不良姿勢により骨盤のズレが生じていると骨盤と大腿骨で形成する股関節の角度が150度になってしまうと200キロの荷重に対して、股関節の軟骨部分にかかる荷重は1㎠あたり255キロといわれて、軟骨へかかる負荷も増してしまい軟骨同士がすり減るようになり、変形性股関節症の進行へのつながっていきます。

また、過去に捻挫(ねんざ)の既往がある方は数年から数十年かけて下半身の骨のゆがみが足首から股関節にまで波及することもあります。大腿骨がゆがむことにより股関節の角度が130度ではなくなり、股関節の軟骨にかかる荷重は37倍となるため軟骨にかかる負担が大変大きくなってしまいます。

股関節の角度を治す治療

当院では骨盤、大腿骨のゆがみを矯正するために真体療術、BRM療法という特殊な整体法を用いて矯正をおこなっていきます。この整体法は「バキッ」と音がなるような整体法ではなくとてもソフトで痛みを感じることはありません。整体を受けている間は痛みを感じませんが、とても即効性のある整体法です。

 

③自然治癒力のアップ

人間は本来、自分の力で自分の体を治す力を持っています。これを「自然治癒力」と言います。野生の動物は病院へ行くことはありません。厳しい野生の環境にいながら様々な傷や怪我を負います。しかし病院で処置をしてもらうわけではなく、自然と治ります。これが自然治癒力です。

人間も本来「自然治癒力」を持っています。しかし、食生活や生活環境、ストレスなど様々な要因で自然治癒力が落ちていることがあります。自然治癒直が落ちている方は変形性股関節症の進行度合いも早いため、自然治癒力を上げる調整をおこなっていきます。

鍼(はり)を用いて体にあるツボを刺激することで内臓機能を上げ、全身の血液循環を良くし自然治癒力を上げていきます。

 

また、一次性変形性股関節症は内分泌(ホルモン)バランスとの関係が深いという説もあります。そのため、男性よりも女性に多く、ホルモンバランスの崩れる時期である更年期あたりに多く発症するのもその要因ではないかといわれています。

そういった観点から、足の痛みの治療院では、体全体のバランスを整える治療もおこなっていきます。結果、自律神経、ホルモンバランスを整えることにより、自然治癒力もさらに増し、股関節への良い影響もあるのではと考えています。

 

 

変形性股関節症は進行が進むと手術適応になるケースも多くなってしまう疾患の一つです。

しかし、当院の治療を受けることにより、股関節の関節腔は広くなり、軟骨同士の摩耗を防ぎ、痛みが落ち着いてきます。当院へ来院し、変形性股関節症とうまく付き合っている方は、現在でもスポーツを楽しんでいたり、遠くへの旅行や長い距離の散歩を楽しんでいる方もおおくいらっしゃいます。変形性股関節症は歩くたびに痛みが伴うため「もう治らないのでは・・・」とスポーツや旅行を諦める方も多くいらっしゃいますが諦める前にぜひ当院の治療を受けにいらしてください。

 

 

右股関節の痛みでびっこをひかないと歩けない状態から再びフラダンスを指導できるようになりました。

ご職業:フランダンス講師

※お客様の感想であり、効果効能を保障するものではありません。