半月板損傷の治療

好発

半月板損傷は、スポーツ中に起こることの多い膝関節の障害です。膝に強い衝撃が加わった時や、膝を捻る動作をした時に半月板に負荷がかかって、亀裂が入ったり、断裂したりすることがあります。

・ サッカー
・ 野球
・ ゴルフ
・ ラグビー
・ アメリカンフットボール
・ スキー
・ 柔道
・ レスリング
・ 相撲
・ バスケットボール
・ バレーボール
・ 体操
・ 水泳

以上のスポーツがあげられます。半月板損傷が最も多いスポーツはサッカーでしょう。

サッカーで半月板損傷が起こりやすい理由

半月板損傷は、

「膝の外から大きな衝撃が加わる」

ジャンプで着地した時など、「膝を曲げた状態で下腿の捻る動きが加わる」ことで半月板に断裂、亀裂、一部が剥離するなどの損傷が起こります。

サッカーは、フィールドの中でボールを追って走り回り、走りながら急に止まる、急に旋回するなど、膝関節への負荷が大きく、膝を曲げながら下腿を捻る動きを伴うことの多いスポーツです。ボールを蹴る時も、ボールを足の内側で蹴るインサイドキック、足の外側で蹴るアウトサイドキックと、膝を曲げながら下腿(膝から下)を捻って行う動きが多くみられます。空中のボールに対して、ジャンプしてヘディングで競り合い、着地する時に膝を捻った形で着地する場合や、他の選手と激しくぶつかったり、スライディングタックルが膝の外側から入ったりすることもあります。インサイドキック時には、膝の内側に負荷がかかるため、内側半月板の損傷に、膝の外側から外力が加わった時には、外側半月板損傷が起こりやすくなります。サッカーは、非常に多様で激しい動きをするスポーツで、他の選手との接触も多いので、半月板損傷がよく起こるのです。Jリーがや海外で活躍するトップ選手でも半月板を損傷して戦線を離脱してしまう理由はサッカー自体が半月板に損傷を起こしやすいスポーツであるからだと言えます。

サッカー以外のスポーツで半月板損傷が起こりやすい理由

野球

バッティングやピッチングの際に、体幹を大きく捻る動きとともに、膝にも捻りの負荷がかかります。下半身の筋力が特に強い場合、その分膝へかかる回旋力も増します。野球では下半身の筋力トレーニングは必須と考えられておりますが、急激な筋力アップをすることで回旋力が増しても、半月板などの軟骨組織は強くならないため半月板を損傷する可能性があります。徐々に筋力を上げていくこと、また過度な筋力アップはしない方がよいでしょう。そのため、膝の痛みが筋力不足だと思ってさらに筋トレをしても痛みの改善にはつながらないケースがあるので要注意です。

 

ゴルフ

ゴルフのスイング時に膝に回旋力がかかり半月板にも負担がかかります。野球と同様、回旋力が強いスイングをすると膝にかかる負担は増えます。

 

テニス

テニスでボールを打つ時にも同様に、下腿に捻りの動きが加わります。テニスはステップ時にも片足で踏み込みながら下腿の内外旋の動きが加わるためこの時も半月板を損傷しやすいです。

バスケットボール・バレーボール

ジャンプをすることが多く競技は、着地の際の衝撃が膝に加わり半月板にも負担がかかります。バスケットボールでは、ドリブルやパスをしながら、俊敏に方向転換をし、下腿を捻る動きも多くみられるためストップアンドゴーの動きの際に半月板を損傷してしまうことがあります。

 

スキー

大ジャンプの着地時、ターン時など、膝屈曲と下腿の内外旋を伴い、大きな負荷が膝にかかります。

 

コンタクトの多いスポーツ

ラグビー、アメリカンフットボール、柔道、レスリング、相撲など、相手と体と体が激しくぶつかり合うことが多いスポーツは、接触時に膝の外から衝撃が加わると外側半月板損傷に。踏ん張ることで、膝の内側に負荷がかかると内側半月板損傷となります。

 

その他、器械体操も床上で多様な動きを行い、ジャンプの衝撃も加わることの多いスポーツです。水泳は、平泳ぎ時に下腿の内外旋を繰り返し行います。マラソンのような単調な動きのスポーツでも、繰り返し膝に負荷がかかることで半月板損傷が起こり得ます。クラシックバレエなどで膝の過伸展(まっすぐより反対に膝が曲がってしまう方)がある人も半月板にかかる負担があるため損傷を起こすことがあります。

あらゆるスポーツで半月板損傷は起こる可能性があります。

スポーツ以外で半月板損傷を起こす要因とは?

・ 40歳以上の中高年
・ 円板状半月の方
・ 大腿四頭筋やハムストリングスの短縮や筋力低下がみられる人
・ 膝に負荷のかかる重労働を行っている方
・ 膝関節の靭帯損傷の既往がある方

などがあげられます。下記にもう少し詳しい要因についてご説明していきます。

半月板の加齢による変性

水分とコラーゲン繊維からなっている半月板は本来、表面は滑らかで光沢があり、粘弾性に富んだ性質で膝にかかる衝撃をクッションの役割で受け止めています。しかし、加齢によって徐々にその性質は変化していき、40歳以上にもなると水分が失われて粘弾性はなくなり、パサパサになっていきます。階段の上り下りや、椅子から立ち上がるなどのちょっとしたことで、ささくれたり、亀裂が入ったりしやすく、半月板は傷つきやすくなっていきます。半月板に変性が起こると、MRI上では黒く見えるはずの半月板の一部に白い線が入るようになります。

円板状半月

本来はCの形状をしている半月板が、産まれた時からOの形状になっている場合を円板状半月と言います。日本人の7%に見られ、外側半月板に多くみられます。生涯無症状のまま過ごす方もいますが、半月板が大きく分厚いので、大腿骨に引っかかったり、挟み込まれたりして傷つきやすく、痛みや膝が伸びないロッキング症状なども見られます。子供が縄跳びや跳び箱などで膝の痛みを訴える時は、円板状半月による場合があります。

真ん中が薄く、外側が厚くなっているCの形だからこそ膝関節にかかる負荷を上手く分散することができていますが、中央部分も厚く丸みのある円板状半月では、荷重時の分散機能が上手く働かないため、半月板が損傷しやすく、変形性膝関節症を発症する場合も多くみられます。

膝関節周囲の短縮や筋力低下、靭帯損傷の既往

半月板は膝関節にかかる荷重を分散させるクッションの役割がありますが、膝関節の安定に働いている大腿四頭筋やハムストリングスの短縮や筋力低下がある場合は、膝関節にかかる負荷が大きくなり、当然、半月板にかかる負荷も大きくなって傷つきやすくなります。膝関節の靭帯損傷の既往がある方も、膝関節の安定性が低下しているため、半月板にかかる負荷が大きくなります。

半月板とは?

半月板は、膝関節の中にあるコラーゲン繊維に富んだ組織です。左右の足の膝関節の中に、それぞれ、膝の内側には英語のCの形をした内側半月、外側には英語のCを左右反転した形の外側半月があります。内側半月は外側半月に比べると、Cの空間の割合が大きく、外側半月よりもやや大きめです。

見た目は、半透明の白色で、表面は平らでやや光沢があります。膝関節を包み込む関節包という膜の内側にくっついて位置しており、Cの形状の外側の縁は厚く、中央向かって内側に行くほど薄くなっています。外側の縁は血管から、内側は関節液からそれぞれ栄養されています。

 

半月板の成分は、主に水分とコラーゲン繊維からできています。関節軟骨の成分と似ていますが、関節軟骨よりもコラーゲン繊維の割合が多いのが特徴です。他の軟骨よりもコラーゲン繊維の割合が多いというのは、より強靭であることを意味します。

半月板の動き

半月板は、脛骨(スネの骨)の上に、Cの空間の上の部分(前角)と下の部分(後角)で固定されており、その上に大腿骨(太もものほね)が位置しています。ひざの屈伸の動きに伴って、ひざ屈曲時は、半月板は後方に、膝伸展時は前方に動きます。後方よりも前方へ良く動き、外側半月の方が内側半月よりも前方へ大きく動きます。内側半月の後方への動きはほとんどなく、安定性に富んでいると言えます。

 

半月板は、膝関節が外旋(外側に回旋されること)・内旋時(内側に回旋されること)は大腿骨顆部の動きに伴って動きます。脛骨(スネの骨)が外旋する時は、大腿骨顆部は時計回りに回旋するので、それに伴って内側半月は後方に、外側半月は前方に動きます。反対に、脛骨が内旋する時は、大腿骨顆部は反時計回りに回旋するので、内側半月は前方に、外側半月は後方に動きます。

半月板の役割とは?

半月板は軟骨と靭帯(じんたい)とのちょうど間くらいの組織で、靭帯並みの強靭さを持っていながら、軟骨の持つクッション作用や滑りを良くする潤滑作用を持ち合わせています。その強靭かつクッション性に富む性質と、Cの形をした独特の形状の構造によって荷重を上手く分散させ、大腿骨(太ももの骨)の関節軟骨にかかる負荷を軽減しています。そして、膝関節の屈伸の動きに伴って動きながら、関節間が滑らかに動くための補助をし、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(スネの骨)の間に加わる圧を受け止めています。また、膝関節の安定性にも働いており、膝関節の内旋・外旋の動きの範囲を保持しています。

簡単にいうと膝のクッションしてくれています

半月板損傷の症状

ジャンプ動作時などの衝撃を和らげるクッションの効果も果たす半月板を損傷すると膝の曲げ伸ばしの動きが滑らかに行えなくなり、強い痛みが生じます。

半月板損傷の急性症状

スポーツでのジャンプ動作やひねり動作などの急激なストレスにより受傷した直後は、痛みが主となって出現します。内側半月を損傷するとひざの内側に、外側半月を損傷するとひざの外側に痛みが生じ、同部位は圧迫によっても痛みがでます。半月板損傷により歩行時やしゃがみ込み時に強い痛みが生じたり、歩いているときや階段の昇り降りで膝に力が入らずにガクッと膝が抜けてしまいそうになったりします。また、正座が困難となるほか、膝の曲げ伸ばしを行うと、一瞬膝の中が引っかかるような「ゴリッ」とした違和感がつきまといます。損傷の程度が大きければ、膝の曲げ伸ばしをしていると途中でまっすぐに伸ばすことができない状態に陥り、激痛と膝の伸展制限(ひざを伸ばすことができない)によって歩行ができなくなる場合もあります。これをロッキング症状といいます。

 

また、半月板損傷ではばね膝と呼ばれる特徴的な症状もみられます。ばね膝は弾発膝とも呼ばれ、膝の曲げ伸ばしにおいてある一定の角度で強い抵抗を感じます。その角度を通過すると急にばねの様に一気に曲げ伸ばしができるようになります。

半月板損傷の慢性症状

半月板損傷が慢性化すると、関節内に炎症が生じます。また、膝の中に水や血が溜まり、慢性的な痛みを引き起こします。また、痛みがあるままに放置していると、無意識のうちに痛みのある足をかばうことで、大腿四頭筋と呼ばれる太ももの筋肉が痩せ細っていきます。また、半月板の損傷に加えて、痛みをかばうことによる足の位置関係の乱れによって骨変形を招く原因になることもあります。

半月板損傷の検査

半月板損傷を疑われるときに整形外科などでおこなわれる検査があります。これを参考にし、ご自分でもおこなってみて陽性所見がでるようならご自宅で安静にいしているより専門の医療機関を受診することをお勧めいたします。

可動域のチェック

患者に仰向けに寝てもらい、膝の最大可動域までの曲げ伸ばしを行い、痛みなどの訴えのある方の足と、症状がない方の足とを比べます。

膝の屈曲、伸展(曲げ伸ばし)の動きに制限がある場合は、半月板損傷によるロッキング症状(ある一定のところで、それ以上膝が伸びない状態)や引っ掛かりが起こっている、または痛みによって筋の緊張が高まっていることが考えられます。伸展時(膝を伸ばした状態)にこれらがみられる場合は、半月板の前方の損傷。屈曲時(膝を曲げた状態)に膝の後ろに違和感や痛みなどの症状が見られる場合は、半月板の後方の損傷であると考えられます。

マックマレーテスト(McMurray Test)

半月板損傷が起こっている場合に痛みが誘発(陽性)されるテストです。

仰向けに寝て行います。

  • 内側半月を見る場合:

膝関節を屈曲した状態で、下腿(膝から下)を内反(O脚の方向)・外旋(外側に捻る)させ、膝を伸ばしていきます。

  • 外側半月を見る場合:

膝関節を屈曲した状態で、下腿(膝から下)を外反(X脚の方向)・内旋(内側に捻る)させ、膝を伸ばしていきます。

 

上記を行った場合に、内側半月を見る時は内側に、外側半月を見る時は外側に、クリック音(ポキッ、コキッという音)がする場合、痛みが出る場合には、半月板損傷が有ると考えられます。

 

  • 膝関節の最大屈曲~90度でクリック音や痛みがみられる場合:

内側半月及び、外側半月の後方の損傷

  • 膝関節90度~0度でクリック音や痛みがみられる場合:

内側半月及び、外側半月の中央部の損傷

  • 最大伸展時からさらに強制的に膝伸展と外反を行い、痛みや不快感がある場合:

外側半月の前方または中央部の損傷

の可能性があります。

アプレーテスト(Apply Test)

うつぶせに寝て、膝関節を90度曲げて行います。

患者の踵から膝に向かって圧迫をかけた状態で(踵に手を乗せて、真っすぐ下に向けて体重を掛けます)、下腿(膝から下)を内旋(内側に捻る)・外旋(外側に捻る)させます。この時、内側に痛みが生じれば、内側半月の損傷、外側に痛みが生じれば、外側半月の損傷の可能性があります。

バウンズホームテスト(Bounce Home Test)

仰向けに寝て行います。

患者の踵を持ち、膝関節を最終可動域まで屈曲させます。その後、膝を伸ばしていきます。

完全に膝が伸びない場合、膝を最終可動域まで伸ばそうとした時に弾力性の引っ掛かりが認められる場合に半月板損傷の可能性があります。

痛くて膝が曲げられない場合に有効な検査で、痛みが引いてきた時期には有効な検査ではありません。

整形外科での治療

保存療法(手術をしないで治す方法)

すぐに手術を行わなくても良い状態や、半月板の外縁(血管が通っている部分)の損傷の場合は自然治癒する可能性もあるため、保存療法で様子を見ることがあります。

安静

受傷したばかりで膝の腫れや強い痛みがみられる場合は、スポーツや立って行う作業などを極力行わないようにし、膝への負担を軽くします。熱を持って腫れている場合は氷嚢などを利用してアイシングをして、安静に保ちます。

薬物療法

腫れや痛みを抑えるために、消炎鎮痛剤の飲み薬、湿布薬、塗り薬、座薬などが状態に応じて処方されます。

関節穿刺

炎症が起こり膝に水が多量に溜まった場合は、針を刺して中に溜まった水を抜く関節穿刺が行われることもあります。

関節内注射

炎症を鎮めて痛みを緩和する目的で膝に、ヒアルロン酸、局所麻酔剤、ステロイド剤などの関節内注射を行うこともあります。

物理療法

超音波治療や電気治療などの物理療法を行って、血行の改善を促し、痛みの軽減を促します。

テーピング、サポーター

膝関節の不安定性を補強して、膝関節への負担を軽くする目的でテーピングやサポーターが用いられます。

運動療法

半月板損傷を起こすと、腫れや痛みによる影響で、膝関節の動きが悪くなり、筋肉や皮膚組織などの血流が滞って、筋肉は萎縮、短縮して硬くなります。安静にしている期間があると、その間使わなかった筋肉には筋力低下が起こります。また、膝関節の動きが悪いと、立つ、歩くなどの動作の安定性や効率性が低下します。膝関節の動きが悪いことで、働く機会の少ない膝周囲の筋肉はますます筋力低下を起こし、膝の不安定性を助長させて膝へかかる負担を大きくします。膝をかばって動作を行うことで、体の他の部位への負担もかかり、腰や肩などの痛みにもつながります。この悪循環を断ち切るために、以下のようなことを運動療法で行います。

 

・ 膝周囲のマッサージを行い、硬くなった組織の柔軟性の改善と血流の改善を促します。

 

・ 膝関節の他動的関節可動域訓練(膝関節の動きを施術者が他動的に動かす)、自動的関節可動域訓練(患者自身が自分で膝を動かす)を行います。

 

・ 膝に負担を掛けすぎない範囲で、膝周囲の筋肉(大腿四頭筋)を中心に筋力トレーニングを行います。

 

・ 立位、歩行、ジャンプ時の着地やターン、ステップ動作などを確認します。半月板損傷が起こりやすい膝の捻じれ、膝の動揺が伴う場合は、動作の修正を行います。患者自身が自分のくせを知り、自己修正できるように指導することで再発予防につなげます。

 

・ スポーツなどの復帰の際に、膝の不安定性が気になるようであれば、サポーターやテーピングの巻き方を指導し、補助的に膝の安定性を促すとともに、動作時に「膝がまた痛くなるかもしれない、膝のぐらつきが気になる」などの不安な気持ちもサポートします。

手術療法

半月板の断裂がある場合、ロッキング症状(半月板が関節の中に挟まって、膝が伸びない)や、ギビングウェイ(階段を降りる時に膝折れする)などの症状がみられる場合、保存療法を行っても激しい痛みが改善しない場合、などに行われます。

関節鏡下手術

半月板損傷の手術は、関節鏡下手術で行われることがほとんどです。膝関節に1cmほどの穴を2か所開け、そこから内視鏡を入れて診断と手術治療を行います。半月板縫合を行う時は、膝の側面を2cmほど切開する場合もあります。傷が小さく、体への負担が少ないので、術後の早い回復が望めます。

半月板切除術

半月板の損傷した部分や、不安定になっていて関節内の組織を刺激し、痛みの原因になっている部分を取り除く手術です。切除した部分は自然再生することはなく、関節軟骨への負荷が大きくなるので、将来、変形性膝関節症となることもあります。現在はできるだけ半月板を温存する方向で手術が行われています。

 

手術した次の日から松葉杖での歩行、膝関節を動かすリハビリが開始となります。膝に負担を掛けない程度の筋力増強訓練や歩行訓練なども行います。術後の経過が良く、松葉づえ歩行が獲得できれば3~4日間で退院となることもあります。スポーツや仕事復帰に継続したリハビリが必要であれば、外来で継続します。日常生活やデスクワークは退院直後より可能ですが、スポーツができるようになるには1~2カ月が目安となります。

半月板縫合術

半月板の損傷が外縁の血流が通っている部分で起こっていて、受傷後間もない場合は、自然治癒が期待できるかもしれないので、断裂が起こっている部分を縫合する手術が行われることがあります。半月板を温存できるので、関節軟骨への負担がなく、半月板の機能も保つことができます。しかし、縫合したからといって全ての半月板が元通りになるわけではなく、縫合はあくまでも仮止めであり、自然にくっつくかどうかはそれぞれの半月板の自然治癒力によります。

 

半月板がくっつくまでには約6週間かかり、術後2週間は膝への荷重は行えず、装具を付けて膝伸展位に保ちます。初めは、膝に荷重せずに松葉杖で歩く練習や足首や足の指、膝伸展位で足を動かすリハビリなどを行います。膝を屈曲するリハビリは術後2週間以降から可能となり、徐々に膝を曲げる範囲を大きくしていきます。荷重できない期間があるため、半月板切除術よりも入院期間は長くなり、2週間以上となります。スポーツ復帰には3カ月程度要します。

当院の治療

半月板損傷は手術適応になるケースもある膝痛です。しかし、半月板損傷だからといってすぐに手術と言う選択はあまりお勧めしません。最近の手術は関節内視鏡手術と言い、穴を少し開けるだけでおこなえることもありますが、半月板以外の軟部組織にキズがつくこともあり、できるだけ手術をしないで完治を目指す方が良いでしょう。

当院は「足専門」ということもあり多くの半月板損傷でお悩みの方が来院します。半月板損傷で「手術が必要」と言われた方が手術をおこなわないで済んだケースもあります。当院での治療は東洋医学的アプローチと機能解剖学的なアプローチ両方を組み合わせて治療を行います。

 

①膝関節周辺の血流改善をおこない、消炎・沈痛、組織の修復を促す

半月板を損傷した場合、炎症反応が起こり膝が腫れることもあり、水が溜まってしまうこともあります。

半月板は外側が血液から、内側は関節液から栄養を吸収すると言われています。傷ついた半月板を修復するには膝周りの血液循環を良くし半月板周りで起きている炎症の鎮静化し、組織の修復を促す必要があります。組織の修復が終わらないと炎症反応は続いてしまいます。炎症反応は「組織を修復するために起こっている反応」であるため、逆にアイシングなどで炎症だけをとってしまうと膝関節まわりの血液循環は悪くなり、組織の修復は進まず、慢性痛へと移行してしまいます。

膝周りの血液循環を促進するツボを用いた鍼治療をすると組織の修復を促進しながら消炎鎮痛効果も期待できます。慢性痛へ移行することを予防できます。

この治療法は膝や半月板そのものに鍼治療をするわけではなく、膝に関連する膝と離れたツボを用います。以前は膝や半月板そのものに鍼をしていた時もありますが、膝に関連する経絡に沿ったツボを使用したほうが断然効果が高いため当院では効果の高い治療法を選択しておこなっています。

②膝、半月板に負担のかからないよう連動性のある動きを作る

半月板を損傷する方は、運動をしているときも体全体の連動性がなく、膝に負担のかかる動きになっている場合が多く見受けられます。

連動性とは一つの関節や筋肉を使うのではなく複数個の関節を同時に使うことで関節や筋肉に負担のかけない動きができることを言います。

半月板損傷を起こす方は膝関節のみに重心の負担がかかっている場合が多く、体の連動性が欠けている状態です。半月板損傷による痛みを改善してもその動き自体が改善しない限りまた運動をすると痛みが再発する場合があるので、体の連動性を回復させる治療を行ってきます。鍼治療で脊椎、骨盤回りの筋肉を緩めて骨盤回り、股関節~下腿にかけての連動性を出す治療をします。

また、整体治療でゆがみにより連動性が失われている部分の矯正を行っていきます。

③大腿骨と下腿の捻じれを矯正する

半月板損傷をする方に多くみられるのが「下肢の捻じれです。」太ももの骨(大腿骨)は内側に、スネの骨(脛骨)は外側に捻じれている状態です。

膝の上での骨がこのように捻じれていると膝関節の間は狭まり半月板にかかる負荷がどうしても増してしまいます。

特殊な整体法で太ももの骨(大腿骨)とスネの骨(脛骨)の捻じれを取り半月板に負荷のかからない環境を整えていきます。

④半月板の位置を正す。

整形外科を受診し「半月板損傷」と診断されても損傷が原因で痛みが出ていないケースもあります。

それが「半月板の位置のズレ」です。半月板の位置がほんの数ミリ動くだけで膝に痛みを起こします。半月板の位置がずれると屈伸の際にもスムーズに動かなくなるため、屈伸時に痛みを引き起こします。

半月板のズレは特殊な整体法で元の正しい位置に戻します。とてもソフトな整体なので受けている方は何をしているかわからない状態で痛みが改善するため「ゴッドハンド!」などと驚かれることもあります。

もう一度痛みのないスポーツライフを取り戻そう!!

半月板損傷で競技を長期離脱する人もいる疾患です。

手術適応になる人もいて膝痛の中でも難しい疾患の一つと言ってよいでしょう。

しかし、だからと言って治るのを諦める必要はなく改善の余地は十分にあります。半月板損傷で現在のスポーツライブに支障がある方はぜひ足の痛みの治療院へ訪れ楽しいスポーツライフを取り戻しましょう!!!

症例報告

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